海外留学日記

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2024.3.19
留学先での住まい

 クラクフ工業大学の留学生は、 ① 大学の学生寮(一人部屋or二人部屋)
②プライベート寮(民間が運営している寮:Student Depot Kraków, LivinnX Krakówなど)
③アパートで一人暮らしorシェア
のいずれかで滞在する人がほとんどでした。(ホームステイしている留学生はほぼいないと思います。)私は1年間の留学生活で半年ずつ①②を経験したので、それをお伝えできればと思います。

◎私の滞在先決定時系列
2023/11 【留学準備段階】一人部屋がほしいため、学生寮滞在を諦め他を探す
     Student Depot Krakow(法人が運営している寮)の シングルルーム6ヶ月契約を予約(https://studentdepot.pl/en/our-dormitories/dormitory-krakow/)

2023/02 【春学期】クラクフ到着 / Student Depot Krakow(シングルルーム) 滞在
  -08 共同部屋しかないと思っていたはずの大学学生寮にシングルルームの存在を友人伝えで知る
2023/08 【夏休み】CUTの国際交流センターに大学学生寮滞在の旨を伝える
2023/09 【夏休み】運良く学生寮シングルルームに空きがあり、引っ越し/滞在
-2024/02

Student Depot Krakowとクラクフ工業大学学生寮の比較表
(2023年夏頃の情報なので、最新情報は各自でお確かめください。)
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※1 :大学学生寮の部屋はダブルルームがほとんどなので、シングルルームを希望する場合はその旨をCUTの国際交流センターに伝える必要があります。私の場合、ちょうど運良く空きがありましたが、満室またはたらい回しにされることもあったそうです。(韓国人の友人調べ。)シングルルーム希望の連絡を早めに、仮にメールを無視されても10回ほどメールを送り続けることをおすすめします(スペイン人の友人調べ)。

P.S.
大学寮(Leon棟)のレセプションにいるおばちゃんが優しくて、毎回会うたびにポーランド語の挨拶の仕方など教えてくれました。発音がうまくなると、「ブラボー!!!」とたくさん褒めてもらえます。また会いたい。
※上図は大学学生寮の敷地図(左)、部屋の間取り(右上)、寮の建物(右下)。

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2023.9.22
ゼロ階が存在するポーランド

 ポーランド(を含めるヨーロッパ)と日本はフロアの数え方が異なる。日本でいう1階,2階,3階...はポーランドでは0階(またはグランドフロア),1階,2階...と呼ばれ、日本のフロア数に1を引いた数がポーランドのそれになる。
 ポーランドに来た最初の頃、住んでいた部屋が1階(日本で言う2階)で、1階なのに階段に登らなきゃいけないのかァ~と思ったこと、エレベーターのフロアボタンを押すときは頭の中でマイナス1を計算してからボタンを押していたことを鮮明に覚えている。生活に順応していくと不思議とその違和感がなくなっていったが。
 日本に帰国したらきっと1階なのに階段に上らなくていいのね〜、ラッキー☆と思う未来が見えております。

2023.8.22
ポーランドの海の街

クラクフから電車で6時間ほど北上すると「Sopot」という街に辿り着く。「Sopot」はポーランド人が海の美しさに恋しくなると、つい向かってしまう海の街の一つ。
 5月下旬に友人とSopotと隣町の「Gdańsk」を巡ったあと、Sopotのビーチへ行った。まだ5月というのに、昼間に差し掛かる日差しが照りつくように私たちの肌を小麦色にする。韓国人の友人は日焼けするまいと、黒のパーカーで全身を覆う一方、隣りにいたヨーロッパの方は肌を焼くことを目的に水着姿で日が暮れるまで砂浜に仰向けになって寝ており、そのコントラストが大陸を跨いだビューティースタンダードの相違を表していて面白かった。
 海の思い出に綺麗な貝殻をSopotでの自分たちへのお土産にしようということになり、みんな貝殻を探すのに夢中。貝殻をバッグのポケットにしまい、日が落ちる頃に帰りの特急電車に乗り込む。クラクフに着くまでの間、向かい合わせの4人座席に腰を下ろして、みんなでテーブルにノートパソコンを広げながら、それぞれ追われているプロジェクト課題に取り掛かり、忙しい中でも色んな場所に出向いてなにか思い出に残ることをできたのはすごく良かった。

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2023.7.25
第三幕構成

 クラクフ工業大学では他学部の授業も履修できるため、建築学部科目に加えて、土木学部科目も受けていた。それが「路面性状と道路設計技術(Road surfaces and Technology constructions)」である。いわゆる道路設計方法や使用するマテリアルの特徴などを学ぶのだが、講義形態には座学、プロジェクト、実験の第三幕構成で成り立ち、それぞれに与えられた課題や試験に全クリアしなければ単位取得ゲートを通過できないため、脱落者の多い科目であった。毎週90分間の座学講義があり、その後15分休憩を挟んで奇数週にプロジェクト、偶数週には実験が行われる。3つのステージごとに授業内容や成績評価が異なるので、それぞれここに書き記しておきたいと思う。

// 授業内容と成績評価 //
第一幕 :座学
 ここではポーランド基準での道路設計方法や道路舗装などについて学んでいた。教授がパワーポイントを見せながら色々説明してくれるのだが、お察しの通り、そこは専門用語パーティー(ポーランド語もときどき出現する)なので今思えば、初回講義は内容を学ぶというよりも専門用語を覚えることに比重が傾いていたと思う。(一旦覚えてしまえばあとは繰り返し使うことが多いので楽です。)
 成績評価は筆記試験で決まる。最後の講義で教授が出題する問題のヒントを教えてくれたので、それを基にTeams(コースパワーのようなもの)に公開されている講義資料を使いながら友人共に試験に備えた。試験の点数が成績評価(1.0から5.0の5段階)に反映され、3.0以上を取得できれば第一ステージ通過である。仮に試験で3.0以下でも再試験を用意してくれたので、だいたい皆そこで3.0以上を獲得てきていたように思う。

第二幕:プロジェクト
 歩道、高速道路、自転車道などの3つの異なる道路設計を行い、文書にまとめることが最終成果物になる。設計する道路の種類は生徒それぞれ異なるので、基本的には各自設計手順資料をもとに作業を進行させ、授業時間で教授にプロジェクト進行状況報告と、わからない所などを質問・確認し完成を目指す。成績評価には道路設計課題を提出期限以内に提出することとそのレポートの正確性が求められる。プラスその内容を理解できているのか最後の授業で生徒それぞれに設計方法に関するランダムな質問に即答できるか否かもバッチリ評価ポイントに入る。こちらも5段階評価で3.0以上の評価を授かれれば、第二ステージ通過である。

第三幕:実験
 教授から生徒一人ひとりに与えられた路面性状を評価する実験方法トピックについて、自身で収集した資料をベースに序論、実験方法、評価方法などをパワーポイントにまとめ、プレゼンを行う。その後、実際にプレゼンで紹介した実験を実証し、理解を深める。四方八方に実験器具で囲まれた実験室はその場にいるだけでなんだか楽しかった。
 成績評価基準は試験ではなく、プレゼンテーションを2回以上できたかどうかで決まるので座学とプロジェクトに比べれば、なんとかなるのである。

 座学、プロジェクト、実験それぞれの評価を平均したのが最終成績となる。この科目は履修者全員の成績がエクセルにまとめられ、Teamsに公開される(成績が掲示板に張り出されている科目もある)ので情報公開制度ならぬ成績公開制度となっている。リストを見ると、単位取得ゲートを無事通過できていました☆彡。

2023.06.03
窯焼きピザとドラゴンと土曜日

 学期末に近づくに連れて畳み掛けるように迫ってくる課題の締め切りや建築デザインプロジェクトの制作に追われ、長く短い平日を走り抜け後ついに週末がやってきた。

 この日の夕食はアパートに住む友人宅の庭で窯焼きのピザを作ろうということになり、それぞれピザにのせたいトッピングを持ち込んで集まった。緑が広がる美しい景色を背景に、手作りのピザ生地にトマトソースを広げ、ベーコンやチーズ、マッシュルームなどをトッピングして釜の中へ。美味しい匂いにそそられて野良猫がのそのそとやってきて、1時間くらい居座っているのも可愛らしい。焼き立てのピザを切り分け、お酒を片手に頬張るのは至福のひとときであった。

 ピザをたらふく楽しんだ後は、「Great Dragon Parade 2023(ドラゴンパレード)」を見にみんなでヴィスワ川(ポーランドで一番大きな川)沿いへ向かった。2000年からほぼ毎年6月上旬頃に開催されているこのイベントは今年で22回目を迎える。逸話によれば、13世紀頃クラクフには人間や牛を食い荒らす厄介な野獣(ドラゴン)がヴィスワ川近くの洞窟に生息しており、クラクフの住民全員が恐れていたらしい。何度も騎士らがその野獣を倒そうと試みるも失敗の連続。そこで若い靴職人は硫黄とピッチを埋め込んだ羊を野獣の巣窟の前に置いて仕向けた。野獣はまんまと引っかかり、その硫黄入り牛を食べてしまう。喉に異変と焼き付けるような痛みを感じた野獣は喉を潤すため、ヴィスワ川で水を補給するが、体内で発火し最終的に野獣は死に至る。住民はその知らせを聞き拍手喝采、靴職人は一躍時の人となった。そういうわけで、かつて野獣が生息していたヴィスワ川沿いの近くにはドラゴンの彫刻像が立ち、お土産屋ではドラゴンのぬいぐるみが売られ、クラクフを象徴する存在となっている。
 ドラゴンパレードでは色鮮やかな花火が夜空を彩る中で、巨大なドラゴンたちがヴィスワ川の上を飛び回り、それらが川の水面上に反射して映し出される演出は本当に美しかった。クラクフ住民全員が見に来ているんじゃないかというほどの賑わいで、帰りのトラム(路面電車)の人口密度は異常であった。大混雑している事象に大笑いしているおばさんにつられて、ゲラゲラ一緒に笑いあったのもいい思い出。
 P.S.次回からまた大学授業紹介再開します~☆★

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2023.5.23
奇特なバッタ

 建築物や機械などをコンピュータ上で3D設計する際に使用されるのがCAD(Computer Aided Design)であり、建築におけるそれは、とりわけ建築CADと呼ばれる。
 建築CADの授業はクラクフ工業大学(以下、PK(Politechnika Krakowska))建築学部でも開講されており、私は日本にいるうちから履修したい科目脳内リストに入れているうちの一つであったため、受講することにした。

 この科目を履修するメンバーはオランダ、ブルガリア、ドイツ、フランス、ギリシャ、トルコ、日本(私)から集まった交換留学生、それに現地学生を合わせた15名程度(男女比率4:6)。メインキャンパスにある化学工学部棟の情報端末室で週に一度90分間講義が行われる。このクラスが他と異なっているのは授業開始時間を生徒たちとの話し合いで決定できたことだ。他の科目は既に曜日・授業開始時間が固定されているのに対し、CADクラスは初回授業時にみんなで輪を囲みながら都合のつく曜日・時間帯を話し合い、火曜日の13:45からということになった。午前中開始でないことに担当教授はとても満足そうであった。(私と同じ気持ち)

 毎回の授業はCADでどのように3Dモデルを設計していくのか、それを担当教授が共有するスクリーンを参考にしながら実際に私たちも手を動かして設計アプローチを学ぶ。一般的なマウス操作で行う設計方法ではなく、数式やルールなどのアルゴリズムを入力操作することによって3Dモデルをデザインするアプローチを主に学んでいる。シンプルなデザインを設計する際にはマウス操作で事足りるが、きめ細かで規則性や連続性のあるパーツ、建築物をつくるにはアルゴリズムの入力操作で設計したほうが効率的である上により巧緻なものが出来上がるというのが個人的な見解である。このアルゴリズムを入力操作する際に私たちが使用するツールを「grasshopper(グラスホッパー)」という。日本語に直訳すればバッタという意味だが、なぜこのツールの開発者が「grasshopper(バッタ)」に命名したのかはとこしえに謎である。

 授業進行速度を時速で例えれば90km/hなので1時間半休む暇もないくらいだが、わからないときがあれば各々に質問をし、そこを重点的に再度皆に説明してくれる。提出課題は授業で学んだアルゴリズムを使用して3Dモデルを作成し平面図と使用したアルゴリズムを含めてポスターにまとめる。初めての提出課題テーマは「橋と高層建築物の3Dモデル設計」である。grasshopperのアルゴリズムを理解し、巧妙に使いこなせているかが評価の主な対象であるがそれと同時にデザイン性も幾分か求められる。写真は自身が提出したポスターであり、上部にはデザインした建築物のコンテクストを含む全体図、中部に平面図と断面図、下部に使用したアルゴリズムを示している。橋のデザインは木造建築を得意とする隈研吾にインスピレーションを受けているが、構造力学的な観点を全く考慮してないため、この橋が周辺環境や荷重に耐えられるか否かは定かでない。最終的な成績評価はこのようなテーマの異なる課題が(定かでないがおそらく)計三回あり、1.0から最高点5.0の評価が行われ、それらの総合点がそのまま成績に反映されるという感じである。
 授業前後は和気藹々とした雰囲気のなかでくだらない話をし、授業が始まると皆背筋を伸ばして集中モードに切り替え、時折唐突にトルコ人の女の子が変顔してくる感じが私はたまらなく好きである。

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2023.4.30
一週間のスケジュールと講義のこと。

 北見工業大学では交通工学が専攻分野になるが、こちらでは建築学部に所属しているということもあり、最初の三週間は講義形式から課題準備の仕方までよくわからないことが本当に多かった。もはや、わからないことがわからない状況になっていて頭からクエスチョンマーク三つほどが飛び出ていたと思う。そんな中でも同じ交換留学生の仲間と助け合い、あるいはすでに1年いる正規留学生や現地学生に教えてもらいながら、少しずつ大学生活のテンポを掴めてきた具合である。せっかくなので、今回は一週間のスケジュール、次回のエピソードからは今学期履修科目の講義内容や課題、プレゼン発表、受講人数などを含めて、複数のエピソードに分けてここに書き記しておきたいと思う。(今後留学する方の参考になりますように)
表は一週間スケジュールである。行動区分ごとに色分けされているようにクラクフでの私の生活基盤を形成する要素は表で以下の三つに分類される。

1.建築の勉強(60%)
 履修科目:
  ①【プロジェクト】建築・都市デザイン (週二回開講)
  ②【座学(実践)】CAD1
  ③【座学】ランドスケープ建築
  ④【座学, プロジェクト, 実験】路面性状と道路設計技術
2. 旅行や娯楽、遊び(30%)
3. オンラインでのアルバイト(10%)

 何をして24時間を過ごすかは人によって十人十色であるが、私は工大で学ぶことのできない建築学を学ぶために留学してきたので、学期中は生活基盤の大部分を占めるのは建築の勉学になる。ちなみに建築学部生の場合、プロジェクトを履修しているか否かで週の忙しさがかなり異なる。 そしてお察しの通り、勉学の次にヨーロッパ留学の醍醐味である旅行が生活の一部分を占有する。ヨーロッパの交通航空機関は目を疑うほど安くチケット手に入る(おまけに、学生なのでバスやトラムは半額)&シェンゲン協定加盟国はあの面倒な国境間での出入国検査が不要になるので、旅行へのハードルが低くなりつまりはフッ軽人間になれるのだ(どなたでも)。
 それから、隙間時間を利用して生活基盤の1割は約1年前にはじめたオンラインでのアルバイトを継続している。万が一のために留学先でも経済的な基盤を一つ揃えておくと精神安定剤になる。

 一週間のスケジュールを見てわかるように建築・都市デザインプロジェクト準備のために大半の時間を費やす。このプロジェクトは本来去年10月から1年計画で行われるものであり、二月下旬から途中乱入した私はその半年分のブランク分を補填し、追いつくため、授業前に入念に準備をしないと本当について行けないのだ。 授業の準備をして、大学へ行き講義を受け、プロジェクト進行状況報告をしては教授からアドバイスをいただき、大学の個室トイレドアが故障し閉じ込められ友人にレスキューを頼み、アルバイトをし、時間を見つけてはGoogle maps行きたいリストのレストランや見知らぬ地に足を運んだり――というのが最近の日々である。これくらいの体調が悪くならない程度に忙しいのが性に合っている。

 次回から続くエピソードでは今学期の履修科目に関することややっぱり日本と違うなァ...というところをそれぞれ一つずつ詳細に紹介していく。

Stay tuned ☆

現地の学生からポーランド語のレッスンを受けている様子

2023.4.16
こんなところに日本人 in Poland

 冒頭でポーランドを「こんなところ」と表現してしまい大変申し訳ないのだが、日本からみて本当に遠く離れた国に来たなァと思う。移動に丸一日かかることは物理的な距離の遠さをわかりやすく示してくれているが、聞きなじみのない言語や食生活、カトリック文化がその感覚的な距離をより遠く感じさせているのだと思う。
 クラクフに着いて一週間後に春学期がはじまり、それとほぼ同時に留学生向けの様々なイベントが二週間ほど毎日のように(それも1日複数回)行われていた。クラクフの観光名所やミュージアムを巡るshort tripから、ボーリング・ビリヤードをはじめとするアクティビティ、ポーランド語のグループレッスン、パーティーなど私も他の留学生と仲良くなるため、そのイベントスケジュールの上を渡り歩くように参加し、あっという間に二週間という日々が過ぎていった。
 
そこでふと気づいたのである。

ここに日本人はいない――。
と。
 留学前に私はポーランド人の先生から「クラクフはポーランドの中でも日本人が多い都市ですよ~☆」と聞いていたこともあり、クラクフには日本人が少なくとも一人はいるだろうと思っていた。しかし、二週間イベントに毎日のように顔を出しても、日本人と依然として巡り会うことはなかった。
 クラクフ工業大学に留学してくるその多くは同じヨーロッパ諸国出身ばかりである。特に、ロシアのウクライナ侵攻が影響していることもあり、ウクライナから来た子はもちろん、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ギリシャなどなど西部、南部を中心におそらく85%以上がヨーロッパ出身者を占めている。それから、メキシコから来た子もいた。アジアからはヨーロッパに近いトルコ、カザフスタン(外見が日本人と一緒)などの西アジアが目立ち、そして最後に東アジアが並ぶ。東アジアからは人No.1の中国がトップに走るかと思いきや、韓国人が先頭に並ぶ。
 ふ~~ん、クラクフ工業大学で日本人はきっと私だけなのね。それは半分ある意味で良かった。
 留学生という多国籍なコミュニティ環境の中でも、人は同じ国籍同士で群れを形成しがちである。こういう状況下で同じ日本人国籍の人がいないということはつまり、私はどこにも属さない人ということになり、自動的かつ半強制的にコンフォートゾーンから抜け出して自分から話しかけなければならない状況を作り出してくれるからだ。このおかげで、中軽度の人見知りから微軽度の人見知りに昇格した☆
P.S.
留学生のイベントが終わった数日後、韓国人の友人を通して何人かの日本人留学生に巡り会うことになった。(!!!)だが、彼女らはみんなクラクフ工業大学ではなく、クラクフ市内の総合大学に通う子達だと☆(^_-)    

2023.3.22
「ポーランドデビュー」

 ポーランド、クラクフに来てからちょうど一ヶ月と一日。
 トラム(と呼ばれる路面電車)やバスに乗ること、スーパーやレストランでの支払いやオーダーの仕方や夜一人で歩くことにも一ヶ月も経てば、そこに脳のエネルギーを消費しなくともなんなく出来るようになった。
 「見た目は子供、頭脳は大人、その名は名探偵コナン」という日本国民が知っている有名な決め台詞があるが、ポーランドでの初日の私はその逆、つまり「見た目は大人、頭脳は子供」という状態だった。ここに来て初めの数日間は街を歩くにもどこか緊張して常に気を張り、そのフィルターのようなものが体を覆っているような感覚を抱いた。

 最初は買い物に行けば、どの店も(きっとこの人は観光客だろうと思って)英語で対応してくれたりした。だが1,2週間するとお支払いの際、店員さんが「Czy masz aplikację sklepu?」などとポーランド語で聞いてくる。英語で対応しないということは観光客としてではなく、ポーランドに住む住民として見られているのかなぁ、へへへとか心の中で喜んだのだが、お察しの通り、私はポーランド語がほぼできないので、結局「英語でお願いします」と店員さんに聞き返すしかない。店員さんがポーランド語で尋ねてきたのは「お店のアプリケーションをお持ちですか」ということだった。この店員さんがポーランド語で何か私に尋ねて、私が英語で聞き返すという一連の流れを違うお店に行くたびに計10回くらいやったと記憶している。11回目はお支払いで何か聞かれたときは「アプリお持ちですか?またはポイントカードお持ちですか?」と言っているのだなと過去の一連の流れから察し、「Nie(いいえ)」と返し、日々少しずつ知っているフレーズを増やしていった。
 というわけで、ポーランド、クラクフはなかなか魅力的な街です。クラクフは古都ということもあり歴史的な建造物も残しつつ、モダンな建築がうまく溶け込み、散歩がここにきて好きになった。今のところ、すられたこともないし、夜に一人で歩いていても怖い目には遭っていません。今のところ、ね。(^_-)-☆