2025.10.09
この度,国際交流協定締結校のインドネシア・パジャジャラン大学(Unpad)に非常勤教授として派遣され,2025年8月4日から13日までの10日間「Universitas Padjadjaran International SummerProgram 2025」に参加しました.新型コロナウイルスによるパンデミック以降,サマープログラムは学部ごとに開催されておりましたが,今年は大学本部主催となり,期間も長く様々な学部の教職員や学生と交流を持つことができました.学部ごとの個別プログラムでは,水産海洋学部(FPIK)の「Wave of Resilience: A Coastal Sustainability Mission」に加わり,主にFGD(フォーカスグループディスカッション)のファイシリテーターを務めました.本プログラムは,オンラインとオフラインに分かれており,様々な分野の専門家による講義の受講や野外活動を通じ,海岸地域の環境保全や生態系の多様性保護,持続可能な水産物の供給,エコツーリズムについて,参加者の洞察力を育むことを目的としています.現地オフラインプログラムには,本学大学院生(博士前期課程社会環境工学プログラム1 年 盛 祥平さん)を含む,インドネシア,中国,東ティモールから計9名の参加がありました. 北見工業大学交通工学研究室のインスタグラム
座学では,FPIKの教員らから,マングローブの生態系,エコツーリズム,魚類の生理心理計測,海藻類の食品利用技術に関する講義がなされました.野外活動では,マングローブの植樹と土壌および水サンプルの採取,海岸清掃,インドネシアの文化施設の訪問や伝統文化の体験が行われました.さらに,マングローブで採取した試料の分析が行われ,参加学生らはグループに分かれて分析結果に関するディスカッションおよびポスターによる成果発表を行いました.10日間にわたり言葉も文化も違う学生たちが活発に議論し,ギリギリまで準備し発表に臨む様子はとても印象的で,どの班も限られた時間の中で素晴らしい発表を行なっていました.プレゼンテーションの後には,各国の文化や名産品を紹介するコーナーがあり,どの国も工夫を凝らし参加者を楽しませてくれました.また,今年は,インターナショナルユニット長のDr. Fittrie Meyllianawaty Pratiwy先生が任期満了を迎えるとのことで,学生からサプライズでのお祝いがありました. 今年で3回目の参加となりますが,毎回学生らが主体となりプログラムを運営しており,能動的かつ積極的な姿勢がとても印象に残ります.また,過年度プログラムを運営していた学生が,卒業研究で多忙の日々を送っていたり,卒研発表を終えて安心した様子を見せてくれたりと,日々の成長も感じることができました.そして,本学から2 年連続で参加した盛さんのコミュニケーション能力が昨年に比べ格段に向上しており,講義での質問やグループを代表しての発表などプログラムを通じて積極的に発言し,The Most Active Studentに選ばれ,閉会式ではFPIKを代表して修了証を受け取りました.
インドネシアへ行きたくなりましたか?サマープログマ毎年開催されておりますので,奮って参加を希望してください.サマープログラムの様子は交通工学研究室のインスタグラムでも紹介していますので是非ご覧ください:
最後に,今年は同時期に実施されたFPIKの入学オリエンテーションに招待いただき,学部長より新入生に対し本学との交流を紹介していただきました.これからも継続的に両校の交流を深めていくことを約束し,無事今年のサマープログラムも終了しました.パジャジャラン大学教職員ならびに学生の皆様には手厚いサポートをしていただき,厚く御礼申し上げます.Terima kasih banyak!!
水産海洋学部(FPIK)での開会式.Prof. Yudi Nurul Ihsan学部長から本学とは国際交流協定を締結以降,継続的に交流が続いていることを紹介いただいた.
アイスブレイクの一幕.参加者一同,Unpadの教職員ならびに学生の皆さんに温かく迎えていただいた.
キャンパスツアーでの記念写真.広大な敷地には循環バスやレンタサイクルも準備されている.
講義の様子.参加者らは熱心に聴講していた.写真はDr. MochamadCandra Wirawan Arief先生とディスカッションする盛さん.
マングローブへ向かうボートでの記念写真.観光資源としても注目されるマングローブだが,公共交通によるアクセスが課題とのこと.
マングローブでは植樹を行った.マングローブが自然環境の保護だけでなく,地域の経済活動とも密接に関連していることが興味深かった.
マングローブでの記念写真.水色のシャツが参加者で紺色のシャツが学生を中心としたインターナショナルユニットのメンバー.
海岸清掃後の記念写真.相当な量のゴミが海岸に流れついていた.
マングローブで採取した土壌試料の分析.
実験室でのディスカッションの様子.若いスタッフが多く活躍しており,大変良い刺激を受けた.
押し花のワークショップ.環境意識の高まりから,Oshibanaとして注目を集めているとのこと.
毎週金曜日は健康増進のため,早朝にウォーキングやスポーツをする“Unpad Wellness”が行われる.キャンパス内の散策とバレーボールを楽しんだ.
全学部共通のプログラムとして訪問した,アンクルン(竹でできたインドネシアの伝統楽器)文化体験施設での記念写真.
共通プログラムではインドネシアの主要産業であるお茶の生産施設も訪問した.
学生スタッフとインドネシアで人気のミーゴレン(日本でいう焼きそば)レストランにて.
グループディスカッションの様子.どのグループも熱心に取り組んでいた.
グループディスカッションの成果報告をする盛さん.
最終発表に向けた準備の様子.メンバー間で活発な話し合いが行われていた.
最終発表の様子.専門家からの講義や野外活動,採取試料の分析結果についての発表が行われた.
期間を通じて積極的に参加し,The Most Active Studentに選ばれた盛さん.
ガラディナーでは参加者から各国の文化や名産品が紹介された.写真はインドネシアの伝統芸を披露する様子.
Prof. Rita Rostika副学部長から学部プログラム修了証を受け取る盛さん.
今年でインターナショナルユニット長の任期満了を迎えるDr.Fittrie Meyllianawaty Pratiwy先生と記念写真.
各国の伝統的な衣装を着て記念写真.
プログラム全体の閉会式でFPIKを代表しDr. Anggia Utami Dewiインターナショナルオフィス長から修了証を受け取る盛さん.
全体閉会式にて,盛さんと期間中グループワークで活動を共にしたメンバーとの記念写真.
インターナショナルオフィスからインタビューを受ける盛さん(インタビューの様子はUnpadInternational Office のインスタグラム@unpad_io で視聴することができます).
FPIK 新入生オリエンテーションの様子.492人が入学したとのこと.学部長の挨拶では本学との交流についても紹介いただいた.
ジャカルタの空港で出迎えてくれた本学修了生のガトットさんと,一昨年度Unpad から特別聴講学生として来北したソラヤさん.
昨年度Unpad から特別聴講生として来北したザキさんとレフィさんが夕食に招待してくれた.