国際協力機構(JICA)「草の根協力事業(地域活性型)」のプロジェクトを継続中です

2023.09.27

 モンゴル国ウランバートル市の生活道路の改善を目指して、社会環境系の中村大教授が統括して実施している「モンゴル国 路床の凍上性に着目した首都ウランバートル市内における道路の質的向上に向けたプロジェクト」が2年目に突入しました。

  本事業は、北見国際技術協力推進会議(北見市)の提案を受け、2020年度に独立行政法人 国際協力機構(JICA)の「草の根協力事業(地域活性型)」として採択されたもので、昨年8月から開始いたしました。

  モンゴルでは冬期の平均最低気温がマイナス20度を下回り、舗装路下の土が凍結するため、道路に凹凸や亀裂が発生します。しかしながら、地盤の凍結・凍上に関する専門家が少なく、生活道路が荒れたままになっています。本事業は、モンゴルの首都ウランバートルで、舗装路下の土の凍上メカニズムを科学的に検証しながら、道路建設に携わる現地の技術者に凍上現象に関する知識と対応策を普及させることを目的としています。

  9月上旬に中村教授や北見国際技術協力推進会議の担当者、北見市都市建設部土木課の技術者らが現地入りし、現地の技術者に対して、凍上に関する講義や寒冷地の道路建設に関する講義を実施しました。また、カウンターパートであるウランバートル市道路開発局(UBRDD)とモンゴル地理学・地生態学研究所(IGG)のそれぞれの実験室において、本プロジェクトで供与した凍上試験の実技講習も実施いたしました。今後は現地の技術者が凍上試験を実施し、その結果を取りまとめてウランバートル市内の凍上危険度マップを作成していきます。  


Responsive image
Responsive image

凍上に関する講義を行う中村教授

寒冷地の道路建設に関する講義を行う北見市都市建設部土木課・野田主任

Responsive image

凍上試験の解説を行う行う中村教授

Responsive image

凍上試験の実技講習を行う本学博士後期課程修了生のオトゴンジャルガルさん